分不相応な場所に行ってみる

「場違いな場所」で見えた、経済のほんとうの景色

この記事は、ノルツ株式会社代表・原本が、あえて自分に不釣り合いな場所へ足を運んだ実体験をもとに書いています。普段の交流会から一歩外に出たとき、そして間違えて国際会議に参加してしまったとき、何が見えたのか。環境を変えることで視座がどう変わるのかを、具体的なエピソードとともにお伝えします。

この記事の要点

いつも同じ交流会にいると、環境と視座が固定されます。筆者は普段1000〜2000円の交流会から、あえて3万〜5万円の場や大手が集う場に足を運び、間違えて参加した国際会議で「国→大手→中小→個人」という経済の流れを俯瞰できました。分不相応な場所に行くことは、視座を引き上げ、日々の判断を変える投資になります。

起業してしばらくすると、交流会や勉強会に定期的に顔を出すようになる方が多いと思います。私(ノルツ株式会社代表・原本)もそうでした。ただ、あるとき気づいたことがあります。いつも同じ交流会にしか行っていないと、周りにいる人も、いつも「交流会に参加している人」ばかりになる。環境が、知らないうちに固定されてしまうのです。この記事では、その固定を破るために私がやった「分不相応な場所に行ってみる」という体験を、正直にお話しします。

結論から言えば、たまには自分に不釣り合いな、すごく良い場所に行ってみることは、想像以上に価値がありました。環境を変えると、見える景色――つまり視座が変わるからです。目の前のものを売ることに必死だった私の視点を、大きく引き上げてくれた体験でした。

夕暮れの街で階段を上っていく日本人ビジネスパーソン

なぜ「分不相応な場所」に行くべきなのか?

まず、なぜ「分不相応な場所」なのかをお話しします。交流会そのものは悪いものではありません。ただ、同じ価格帯・同じ層の会にばかり通っていると、出会う人がいつも似た顔ぶれになります。すると、得られる情報も、刺激も、だんだん同じところをぐるぐる回るようになる。居心地はいいのですが、成長は止まりやすい。これが、環境が固定されるということです。

「たまには…分不相応な場所に行ってみるというのも…面白かった」

そこで私は、意識して「普段は行かない場所」に足を運ぶようにしました。普段より大きい企業がいる展示会やセミナー。あるいは、いつもの交流会よりずっと格上の場。居心地の良い場所から一歩出ることそのものに、意味があると考えたのです。

1000円の交流会から、3万円の場へ

具体的な数字でお話しします。当時の私は、普段は1000円から2000円くらいの交流会に出ていました。そこから、思い切って3万円から5万円する交流会にも、頑張って行ってみることにしたのです。金額だけ見れば十数倍。正直、身の丈に合わない出費です。それでも、環境を変えるための投資だと割り切って足を運びました。

「普段 1000円、2000円くらいの交流会に出ているなら、3万円とか5万円するような交流会に…行ってみるのもいい」

高い交流会、格上のセミナー、大手が集まる展示会。実際に行ってみると、そこにいる人たちの話す内容も、見ている時間軸も、普段の場とはまるで違いました。金額の差は、そのまま「そこにいる人たちの視座の差」でもあったのです。この体験だけでも、行った価値は十分にありました。

間違えて「国際会議」に参加してしまった話

環境を変える体験の中でも、いちばん印象に残っているエピソードがあります。あるとき私は、スペインと日本の国際会議に参加することになりました。といっても、最初から狙って行ったわけではありません。「商工会議所のイベントだから大丈夫だろう」と気楽に申し込んだら、実際には「日本商工会」のイベントで、まったくの別物だったのです。名前がよく似ていて、完全に勘違いしていました。

「スペインと日本の国際会議…商工会議所のイベントだから大丈夫だろう…日本商工会のイベントだったんです」

会場に着いて驚きました。参加者の半分以上が外国人で、大手企業が次々と登壇していく。私はといえば、Tシャツにジャケットという軽装で行ってしまったのに、周りはほとんどがスーツ。完全に場違いでした。入り口では翻訳機を渡され、リアルタイム翻訳で聴講することに。まさに「分不相応な場所」に、間違えて飛び込んでしまったのです。

雲間から光が差す山あいの風景、視座が変わる体験を表すイメージ

分不相応な場所では、何が見えるのか?

ところが、この場違いな体験が、私に大きな気づきをくれました。その場にいて、「世の中の上流では、こういうものが動いているのか」と、肌で感じられたのです。普段、一人社長として目の前の仕事をしていると、決して見えない景色でした。国と国が連携を話し合い、大手が街づくりのような大きな動きを担う。その規模感を、同じ空間で体感できたのです。

このとき私が体で理解したのは、経済には「上から順番の流れ」がある、ということでした。国ごとに強みが違い、国と国が連携を話し合う。そこから国全体のビジョンや方針が掲げられ、予算が出る。その予算を大手企業が街づくりなどで動かし、それを中堅・中小企業が支援する。そして私たちフリーランス・一人社長は、その中小企業をサポートする位置にいる。この流れ全体を一望できたことが、何よりの収穫でした。

「経済って上から順番に流れがありますので、この流れ全体を見ることができたというのは、言ってよかった」

視座が上がると、何が変わるのか?

なぜ、この「流れが見えた」ことが大切なのでしょうか。目の前のものを売ろうとしていると、視点はどうしても「どうやって売るか」だけに狭まっていきます。集客、成約、単価。もちろん大事ですが、そればかり見ていると、自分がその大きな流れのどこにいるのかが分からなくなります。上流を一度見ておくと、「自分の仕事は、この流れの中でここに位置しているのか」と俯瞰できるようになる。視座が上がるのです。

視座が上がると、日々の意思決定の質も変わってきます。たとえば、誰と組むべきか、どんな相手を顧客にすべきか。経済全体の流れの中で自分の立ち位置が見えていると、目先の売上だけでなく、上流の動きから逆算して考えられるようになります。これは、いつもの交流会にいるだけでは決して得られない視点でした。

まとめ:たまには「不釣り合いな場所」へ

最後に、この体験からお伝えしたいことを整理します。いつも同じ場所にいると、環境は固定され、視座も固定されます。だからこそ、たまには自分に不釣り合いな、すごく良い場所に、あえて足を運んでみてください。普段1000〜2000円の交流会に出ているなら、思い切って3万〜5万円の場へ。大手が集まる展示会やセミナーへ。場違いに感じても構いません。むしろ、場違いに感じるくらいの場所にこそ、普段見えない景色があります。

私自身、間違えて国際会議に飛び込んでしまったあの一日が、経済全体の流れを俯瞰するきっかけになりました。環境を変えることは、情報や人脈を変えるだけでなく、自分のものの見方そのものを変えてくれます。目の前の販売に閉じてしまいそうなときこそ、一歩外の、少し背伸びした場所へ。そこで得た視座は、そのあとの毎日の判断を、静かに、けれど確実に変えていきます。

「次に行くべき場所」を一緒に考えます

環境を変えたいと思っても、どこへ一歩踏み出すべきかは意外と分かりにくいものです。ノルツの起業支援では、あなたの現在地を一緒に整理し、視座が上がる次の場所や関わるべき相手を具体的に提案します。一人で悩む前に、まずは気軽にご相談ください。

関連記事

経済の流れの中で一人社長はどこにいるか|国→大手→中小→個人
交流会が「意味ない」と感じる本当の原因|無差別な売り込みをやめる
収入は周りの平均になる|付き合う人を変えると起きること
1000円の交流会から3万円の場へ|環境を変えると人脈が変わる

LINEで無料相談する ご利用の流れを見る

← コラム一覧へ戻る