交流会が「意味ない」と感じる、本当の原因

悪いのは交流会ではなく、無差別な売り込みだった

この記事は、ノルツ株式会社代表・原本が、起業当初に数多くの交流会へ参加した実体験をもとに書いています。「行っても意味がない」と感じている方へ、その原因と、成果が出る使い方をお伝えします。

この記事の要点

交流会が「意味ない」と感じる本当の原因は、交流会そのものではなく「無差別な売り込み」という使い方にあります。売りたい人同士がぶつかるだけでは何もつながりません。協業相手探し・人脈づくり・テストマーケティングなど目的を決め、ギバーや志を持つ人を選んでつながり、参加する会そのものも見極めれば、交流会は今でも十分に有効な手段です。

起業したばかりの頃、私はとにかく交流会に通いました。人脈もなく、何から始めればいいか分からない。そんな状態で「まずは人に会わなければ」と、なるべく安い交流会を見つけては、片っ端から参加していたのです。ところが、何度足を運んでも手応えがありません。名刺は増えるのに、仕事にも、意味のあるつながりにもならない。「交流会って意味ないな」と、正直そう感じていました。けれど今振り返ると、意味がなかったのは交流会そのものではなく、私の「使い方」のほうでした。この記事では、交流会で成果が出ない本当の原因と、そこから抜け出した考え方を、自分の失敗をふまえて正直にお話しします。

交流会で歓談する複数の日本人ビジネスパーソン

なぜ交流会は「意味ない」と感じてしまうのか

交流会に参加して、こんな経験はないでしょうか。会場に入ると、まわりの参加者がみんな自分のサービスを売り込んでくる。名刺を渡しながら「うちはこういうことができます」「ぜひ一度お話を」と、誰もが営業モードです。そこで自分も負けじと売り込む。すると、どうなるか。お互いに「売りたい人」同士がぶつかるだけで、結局のところ何もつながりません。これが、交流会が「意味ない」と感じる正体です。

私自身、最初はこのパターンにどっぷりはまっていました。とにかく自分のことを知ってもらおうと、会う人会う人に売り込んでいたのです。けれど、相手も同じことを考えている。売り込みと売り込みは、決して手をつなぎません。場の全員が「自分の番」を待っているだけの空間で、信頼が生まれるはずもなかったのです。

なぜ「ただ売りたい」だけの参加が、いちばん失敗するのか?

はっきり言ってしまえば、ただ売り込みに行く、しかも相手を選ばず無差別に売り込む——そういう交流会の使い方をすると、ほぼ失敗します。これは精神論ではなく、構造の問題です。売り込みに来ている人だらけの場で、自分も同じことをすれば、お互いに警戒し合うだけ。相手は「この人は自分に何かを売りたいだけだ」と感じた瞬間、心を閉じます。逆の立場で考えれば当たり前のことなのに、いざ自分が交流会に立つと、つい焦って売り込んでしまうのです。

交流会でうまくいかない人に共通すること

「みんなが売り込んでくるところで自分も売り込む」——これをやると、結局のところつながりません。ただ売り込みに行く、しかも無差別に、という使い方は、ほぼ失敗します。まず疑うべきは、交流会そのものではなく、自分の参加の仕方です。

私が抜け出せたきっかけは、この「無差別な売り込み」をやめたことでした。誰にでも同じ話をするのではなく、「自分は何のためにここに来たのか」「誰とつながりたいのか」を、参加する前に決めるようにしたのです。たったそれだけで、交流会の景色は大きく変わりました。

交流会にはどんな目的を持って参加すればいいのか?

私が大切にしているのは、交流会には必ず目的を持って参加する、という前提です。目的が決まっていないと、人は無意識に「とりあえず売り込む」に流れてしまいます。目的があれば、誰と何を話すべきかが自然と絞られ、無駄な売り込みをしなくて済むのです。

では、どんな目的があり得るのか。私の場合は、大きく三つを意識していました。

1. 協業できる人を見つける

自分一人ではできないことを、一緒にやれる相手を探す。売る相手ではなく、組む相手を探すという視点に変えるだけで、会話の質がまったく変わります。相手の事業に興味を持って聞けるようになるからです。

2. 人脈を広げる

その場で何かを売るのではなく、長い目で見て「この人とつながっておきたい」という関係を増やす。すぐに成果を求めないぶん、相手も身構えずに話してくれます。

3. テストマーケティングの場として使う

自分の事業やアイデアを話してみて、相手の反応やアクションを見る。売り込むのではなく「これ、どう思いますか」と意見をもらう。交流会は、生の反応が得られる貴重なテストの場でもあるのです。

交流会で名刺交換をする日本人ビジネスパーソンの手元

交流会では誰とつながるべきか?——ギバーと、志を持つ人

目的と同じくらい大事なのが、「誰とつながるか」を選ぶことです。交流会には本当にいろいろな人がいます。そのなかで、私が意識して関係を作ろうとしたのは、二つのタイプの人でした。

一つは「ギバー」と呼べる人です。人と人をつなごうとする人、会の準備や片付けを進んで手伝う人、困っている人がいれば自然に助ける人。こういう人は、見返りを先に求めません。だからこそ、長い目で見て信頼できる関係に育ちやすいのです。会場を見渡せば、誰がギバーかは意外とすぐに分かります。

もう一つは、志やビジョンを持っている人です。「なぜその事業をやっているのか」を自分の言葉で語れる人は、付き合っていて学びがありますし、方向性が合えば強い協業相手にもなります。逆に、儲け話ばかりで「なぜやるのか」に答えられない相手とは、私は距離を置くようにしていました。

参加する交流会そのものは、どう見極めて選ぶのか?

もう一歩踏み込むと、参加する交流会そのものを選ぶ視点も欠かせません。私は、交流会を「どういう人が参加するか」「決済者がどのくらいいるか」「金額が安いか高いか」という観点で見極めるようにしました。経験上、参加費が安い会と高い会では、集まる人の層が変わります。安いからダメ、高いからいい、という単純な話ではありませんが、自分の目的に合った人がいる場を選ばなければ、どんなに頑張っても空振りに終わります。

起業当初の私は、ここを考えずに「とにかく安い会」ばかりに通っていました。コストを抑えたかったのは事実ですが、目的も相手も場も選ばずに参加していたのですから、成果が出なかったのは当然だったと、今では思います。

交流会は「使い方」で成果が変わる

ここまで読んでいただいて、伝えたいことは一つです。交流会そのものがダメなのではありません。目的を持たず、相手を選ばず、ただ無差別に売り込む——その使い方が、成果を遠ざけているのです。逆に言えば、目的を決め、つながる相手を選び、場を見極めれば、交流会は今でも十分に有効な手段です。私自身、使い方を変えてからは、売り込んでいた頃には決して得られなかった協業や仲間との出会いがありました。

「意味ない」と切り捨てる前に、一度だけ、自分の参加の仕方を疑ってみてください。明日から変えられるのは、交流会ではなく、自分の目的設定と相手選びのほうです。なお、交流会で出会った人とどう「仲間」になっていったかは、一人起業の孤独を抜けた方法|「客」ではなく「仲間」ができたときに書いています。あわせて読むと、つながりの作り方が立体的に見えてくるはずです。

交流会の使い方を一緒に設計します

「どの会に出るべきか」「誰とつながるべきか」「何を話すか」は、一人で考えると堂々巡りになりがちです。ノルツの起業支援では、目的設定から相手選び、場の見極めまで、実体験をふまえて伴走します。まずは気軽にご相談ください。

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