この記事の要点
失敗しないコンサルの選び方の軸は、話のうまさや知識量ではなく「実績」で見極めることです。「本を2000冊読んだ」という努力の証より、「24社中23社が売上前年度比130%以上」のように数字と事例で成果を語れる人を選ぶ。あわせて、紹介や対話による人間関係の信頼があるか、看板の大きさだけに頼っていないか、という3つの要素で信頼の中身を確認します。
起業して間もない頃、私は「いい商品なら売れる」と本気で信じていました。自分の提供するものに自信もありましたし、「これは絶対にいい、競合もいない」と思うことさえありました。ところが現実は、そう単純ではありません。どれだけ商品が良くても、信頼がなければ売れないものがある——これは、自分が売る側に立って何度も痛感したことでした。そして同時に、自分がコンサルや専門家を「選ぶ側」に回ったときにも、まったく同じ問題にぶつかります。何を基準に、この人を信じて任せるのか。この記事では、代表・原本の体験をふまえて、失敗しないコンサル・専門家の見極め方を正直にお話しします。
コンサル選びで、なぜ肩書きや話のうまさに頼ってはいけないのか?
まず前提として、多くの人が「いい商品だったら売れる」と思っています。私自身もそう思いがちでした。けれど、結局のところ、信頼がないと売れないものがあるんです。そして、その「信頼とは何か」を言葉にするのは、実はとても難しい。コンサルを選ぶ場面も、これとまったく同じ構造をしています。「良さそうなことを言っている人」は世の中にたくさんいます。問題は、その良さそうな話を、何を根拠に信じるかです。
コンサルや専門家を選ぶとき、私たちはつい肩書きや話のうまさに引っ張られます。堂々と話す人、立派な経歴を並べる人は、それだけで頼もしく見えるものです。しかし、話のうまさと成果は別物です。見極めるべきは「この人に頼んだら、自分の課題が本当に解決するのか」という一点に尽きます。
「本を2000冊読んだ」と「24社中23社」——どちらのコンサルを選ぶか?
信頼を見極めるうえで、私がいつも思い出す例え話があります。二人のコンサルタントがいるとします。
Aさんはこう言います。「私はこれまで2000冊の本を読んできました。だから御社の売上向上に貢献できます」。一方Bさんはこう言います。「昨年、私は24社にコンサルティングを提供しました。そのうち24社中23社が、売上を前年度比130%以上に伸ばしています」。
さて、あなたはどちらのコンサルと契約したいでしょうか。
見極めの分かれ道
「2000冊読んだ」という事実は、たしかに努力の証ではあります。けれど、それが自社の売上向上に直結する保証はどこにもありません。一方で「24社中23社が前年度比130%以上」という実績は、その人に任せた結果として何が起きたかを、数字で示しています。契約の決め手になるのは、圧倒的に後者です。
この違いは、頭で考えれば当たり前のことです。それでも実際の場面では、私たちはAさんの「知識量」に説得されてしまいがちです。なぜなら、知識量は語りやすく、聞こえがいいから。だからこそ、選ぶ側は意識して「読書量や肩書きではなく、実際に出した結果は何か」を問い直す必要があります。
コンサルを見極める「信頼」には、どんな種類があるのか?
ここで一歩踏み込みたいのが、そもそも信頼とは何か、という問いです。私は、信頼を大きく三つの要素に分けて考えるようにしています。この分解ができると、コンサルを選ぶときの見極めが一気にしやすくなります。
1. 実績による信頼
「24社中23社が前年度比130%以上」と語ったBさんが持っているのが、この実績による信頼です。「何社に対して、どんな成果を出したのか」を、数字や具体的な事例で語れること。これは最も分かりやすく、再現性を期待できる信頼です。コンサルを選ぶときは、まずここを確認します。抽象的な「たくさんの企業を支援してきました」ではなく、「何社中何社が、どう変わったのか」を聞けるかどうかが分かれ目です。
2. 人間関係ベースの信頼
二つ目は、紹介や対話の積み重ねから生まれる信頼です。「あの人の紹介だから間違いない」「何度も話すうちに、この人なら任せられると思えた」——こうした信頼は、数字には表れません。けれど実際のビジネスでは、この人間関係ベースの信頼が決め手になることは非常に多いのです。信頼できる誰かからの紹介であれば、実績の数字が多少見えづらくても任せられる、ということは起こります。
3. 看板(大手の社名)による信頼
三つ目は、看板による信頼です。名前のある大手企業であれば、社名を出すだけで、それがそのまま信頼になります。「あの会社が手がけているなら安心だ」と、多くの人が感じるからです。これは大手ならではの強みで、逆に言えば、看板を持たない私たちのような立場では、この信頼は最初から使えません。だからこそ、実績と人間関係で信頼を自分から作っていく必要があるのです。
看板がない場合、信頼はどうすればいいのか?—「作る」しかない
ここが、コンサルを選ぶ話であると同時に、自分が選ばれる側になったときの話でもあります。私自身、大手の看板を持っているわけではありません。だからこそ、実績(数字・事例)と、紹介・対話による人間関係を、地道に積み上げてきました。名前のある大手であれば社名を看板として出すだけで信頼になりますが、そうでない場合は、信頼を自分でひとつずつ作っていくしかないのです。
この視点を持つと、コンサルを選ぶときの見方も変わります。看板の大きさに引っ張られるのではなく、「この人は実績で語れているか」「信頼できる人からの紹介や、丁寧な対話があるか」を見る。逆に、肩書きや読んだ本の数ばかりを強調して、具体的な成果を語らない相手には、慎重になったほうがいいということです。
まとめ|見極めるのは「結果」と「信頼の中身」
コンサルや専門家を選ぶとき、失敗しないための軸はシンプルです。話のうまさや知識量ではなく、①実績(数字・事例)で語れているか、②紹介や対話による人間関係の信頼があるか、③看板に頼っていないか——この三つで見極める。「2000冊読んだ」より「24社中23社が130%以上」を選ぶ、という感覚を持っておけば、大きく外すことはありません。
そして、もしあなた自身が選ばれる側であるなら、同じ三つの要素を自分で作っていくことです。実績がまだ少ないなら、どう信頼を積み上げるか。そのヒントは、実績ゼロから信頼を作る方法|数字と事例で語るにも書いていますので、あわせて読んでみてください。
コンサル選び・専門家選びを一緒に整理します
「この人に頼んでいいのか」「実績はどう見ればいいのか」は、一人で判断すると迷いがちです。ノルツの起業支援では、専門家の見極め方から、あなた自身が信頼を作っていく方法まで、実体験をふまえて伴走します。まずは気軽にご相談ください。
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